01:アグロフォレストリー のための統合ボクセル モデルの構築

平成29-31年度 文部科学省 科学研究費補助金 基盤研究(B)

>科研費(B)による研究開発の概要

これまでに国土情報処理工学研究室(高木方隆教授)では、四国全域にわたるGISの地図空間上で様々な環境情報や有用植物の分布・生育情報などを重ね合わせて、栽培適地を予測する研究などを進めてきました。

今回取り組むボクセル・モデルは、地図の二次元平面にさらに高さ方向の情報を加えて三次元空間の中で環境解析を行う画期的なツールです。

例えば樹林の空間を1メートル立方のメッシュに刻み、地表部と樹冠部との微気象の違いを捉えたり、さらには地下部の水分量の変化などもデータ化することができます。

そしてこのメッシュ空間の中で伐採を行うとどのように環境が変化するのかを、モデルのシミュレーションを通して予測できるようにするのが狙いです。研究の前半では様々なデータを取り込んで林地の空間モデルを構築し、後半では実際にモデル地区の伐採を行ってモデルの予測精度を検証します。

林業と有用植物栽培を兼ねたアグロフォレストリーに不可欠なツールとなるのみならず、これからの我が国の国土の保全的活用を図る上でこのボクセルモデルが基盤技術となっていくのは間違いないでしょう。