20230712 水生生物観察とビオトープ作りに向けて
水生生物観察とビオトープづくりに関するアドバイスを受けました
水生生物観察とビオトープづくりに関するアドバイスを受けました
石川妙子先生をお招きして,東家近くの湿地と,仮社殿の南にある耕作放棄地(水路の水が漏れてぬかるんでいるエリア)にいる水生生物を観察しました.2023年度は農地でリジェネラティブ農業とビオトープを計画しており,今回はそれらに関する取り組みです.ビオトープでは,農作物にとって害虫となる昆虫を捕食するトンボなどの繁殖地として機能するため,農業とビオトープの組み合わせはかなり良いと考えています.
オオカナダモ(外来種)を除去
オオカナダモ(外来種)を除去
写真はオオカナダモ(開花期)という外来種です.東家の湿地をほぼ全て覆い尽くすほど繁殖してしまっていました.東家の湿地は山きわから連続した水源地として,在来生物にとって貴重な環境です.そこで,生物観察をするついでにオオカナダモを根こそぎ取り除きました.ただオオカナダモは引き抜く時に千切れやすいため水中にはまだ多く残っていると思います.今後在来種を残すためにも,経過観察が必要です.
アカハライモリが増えている
アカハライモリが増えている
東家の湿地ではイモリが昨年よりも増えているようでした.泳ぐのが遅く,腹が赤いのですぐに見つけて捕まえられます.脊椎動物に分類され,名前のよく似たヤモリは爬虫類に分類されています.ヤモリは脊椎動物としては再生能力に優れ,再生や分化に関する研究材料にも用いられるそうです.また日本ではかつて惚れ薬として販売されていたそうで,大変面白い人間との関わりのある生物です.最近ではコンクリートで護岸された水路が増えたり農薬の影響で生息域が減っており,環境省レッドリストでも準絶滅危惧種に指定されています.
その他に採取できた生物の写真
その他に採取できた生物の写真
2023.07.13 写真と文:村井亮介